AIを使って短時間で材料を揃えられても、選ぶ理由まで揃うとは限りません。調べるたびに、新しい可能性が見えてくる。困るのは、そのあとで、どれを選ぶかが決まらないことです。
01情報には、案を増やす働きがある。
新規事業の案を考えるとき、顧客に話を聞く。市場を調べる。競合の動きを追う。どれも必要な仕事です。ただ、相手や角度が変われば、見つかる課題も変わります。調査を続けるだけで案が自然に一つになるとは限りません。
たとえば、既存顧客の困りごとを解く案と、まだ取引のない顧客に新しい価値を届ける案が並んでいるとします。前者には具体的な要望があり、後者には市場の広がりがある。両方の材料を集めても、それだけでは選べません。何を目指すかによって、同じ材料の重みが変わるからです。
02先に置くのは、今回の判断。
最初に言葉にしたいのは、「いま、何を決めようとしているのか」です。事業化を決めるのか。次に検証する案を一つ選ぶのか。それとも、いったん止める案を決めるのか。この違いだけでも、必要な情報と確かさは変わります。
事業化の判断には足りない材料でも、次の検証を選ぶには十分かもしれません。逆に、検証を選ぶ会議のつもりで、事業化に必要な確証を求めていれば、いつまでも調査が終わりません。
03基準は、今回の目的からつくる。
先ほどの二つの案なら、「既存顧客への提供価値を広げる」が今回の目的なのか、「新しい顧客との接点をつくる」が目的なのかを確認する。そのうえで、次の検証に進める条件を置きます。
ここでいう基準は、誰にでも当てはまる評価表ではありません。目的、使える時間、引き受けられるリスクを踏まえた、今回の選び方です。項目を増やすだけでは、議論の複雑さまで増えてしまいます。何を優先し、何は今回は問わないかを決める必要があります。
基準は一度決めたら永久に固定するものでもありません。前提が変われば見直します。ただ、結論が気に入らないたびに動かすと、また選べなくなります。何が変わったら見直すのかも、先に言葉にしておくとよいでしょう。
04調査の終わり方を、始める前に決める。
次の調査を足す前に、三つだけ確認してみてください。何を決めるための調査か。結果がどうなら次へ進むのか。どこまで分からなくても決めるのか。
この三つに答えられないなら、足りないのは情報だけではないかもしれません。調査を増やす前に、判断の置き方を考える。そのひと手間が、次にやるべき仕事を小さくします。
LAZYWHIZは、事業や組織の判断に外から加わり、
次にも使える決め方を残します。