選択肢が多い方がいい。
そう思うかもしれない。でも、それは間違いだ。
選択肢が多いと、人は決められない。
ジャムの実験
有名な心理学実験がある。
スーパーマーケットで、2つのブースを用意した。
Aブース: 24種類のジャムを試食できる
Bブース: 6種類のジャムを試食できる
どちらが売れたか?
結果は、驚きだった。
Aブース(24種類)は、試食者は多かったが、購入率は3%。
Bブース(6種類)は、試食者は少なかったが、購入率は30%。
選択肢が多いと、決められないのだ。
決断疲れ
選択肢が多いと、脳が疲れる。
「どれがいいかな」「これも良さそう」「でもこっちも捨てがたい」
比較し続けると、疲れる。そして、決断を先延ばしにする。結果、買わない。
これが、「決断疲れ」だ。
Netflixのパラドックス
Netflixには、何千もの映画がある。
でも、多くの人がこう言う。
「見るものがない」
選択肢が多すぎて、決められないのだ。
だから、Netflixは「おすすめ」を強化した。選択肢を絞って、提示する。
レストランのメニュー
高級レストランのメニューは、少ない。
前菜3品、メイン3品、デザート3品。それくらいだ。
一方、ファミレスのメニューは、100品以上ある。
どちらが、満足度が高いか?高級レストランだ。
選択肢が少ない方が、決めやすい。そして、満足度が高い。
プロダクトでも同じ
プロダクトの機能も、同じだ。
機能が多すぎると、ユーザーは迷う。「どれを使えばいいの?」
シンプルなプロダクトは、迷わない。やることが明確だから。
Googleの検索ページを見てほしい。検索ボックスが1つ。ボタンが2つ。それだけ。
選択肢がないから、迷わない。
選択肢を減らす勇気
選択肢を減らすのは、勇気がいる。
「この選択肢を削ると、一部のユーザーが不満を言うかもしれない」
でも、削らないと、全員が迷う。
一部のユーザーを失望させても、多くのユーザーのために、選択肢を減らせ。
デフォルトの力
選択肢を減らせない時は、デフォルトを設定しろ。
「おすすめ」「人気No.1」「初心者向け」
こうしたラベルをつけることで、選択をガイドする。
人は、デフォルトを選びやすい。だから、良いデフォルトを設定することが重要だ。
プロダクトの進化
プロダクトは、時間とともに機能が増える。
でも、定期的に見直せ。使われていない機能を削れ。選択肢を減らせ。
複雑さは、敵だ。シンプルさを保て。
選択肢が多いと、決められない。
選択肢を減らせ。デフォルトを設定しろ。そして、ユーザーが迷わないようにしろ。