Language & Narrative

コンセプトは、判断基準だ

「この機能、追加していいですか?」
「このデザイン、どうですか?」
「この価格、どう思いますか?」

毎日、こんな質問が来る。

でも、答えられない。なぜか?判断基準がないから。

コンセプトがあれば、すべての判断ができる。

コンセプトとは何か

コンセプトとは、プロダクトの核となる考え方だ。

「このプロダクトは、何のために存在するのか?」
「誰を、どう幸せにするのか?」

これを、一文で表したものが、コンセプトだ。

Mujiのコンセプト

無印良品のコンセプトは、「これでいい」だ。

「これがいい」ではなく、「これでいい」。

過剰ではない。でも、十分。シンプル。無駄がない。

このコンセプトがあるから、すべてのプロダクトに一貫性がある。

「この装飾、追加しますか?」
「いや、『これでいい』に反する。削る。」

コンセプトが、判断基準になっている。

コンセプトがないとどうなるか

コンセプトがないと、判断がブレる。

「この機能、便利そうだから追加しよう」
「この色、きれいだから使おう」
「この価格、競合より安いからこうしよう」

すべてが場当たり的になる。一貫性がなくなる。結果、誰にも刺さらないプロダクトができる。

Appleの「Think Different」

Appleのコンセプトは、「Think Different」だ。

既存の枠にとらわれない。常識を疑う。シンプルで美しいものを作る。

このコンセプトがあるから、すべての判断ができる。

「マウスに2つボタンをつけますか?」
「いや、シンプルじゃない。1つでいい。」

「スタイラスをつけますか?」
「いや、指で操作できる方がシンプルだ。」

コンセプトが、判断を導く。

コンセプトを作る方法

では、どうやってコンセプトを作るのか?

1. 問題を理解する
誰の、どんな問題を解決するのか?

2. 本質を見極める
その問題の、本質は何か?表面的な問題ではなく、根本的な問題は?

3. 独自の視点を見つける
他と違う、自分たちだけの視点は?

4. 一文にまとめる
それを、短く、明確に。

テストする

コンセプトができたら、テストしろ。

「この機能、追加すべきか?」
コンセプトに照らし合わせて、判断できるか?

「このデザイン、これでいいか?」
コンセプトに合っているか?

もし判断できないなら、コンセプトがまだ曖昧だ。もっと明確にしろ。

コンセプトは、進化する

コンセプトは、最初から完璧ではない。

プロダクトを作りながら、ユーザーと話しながら、磨かれていく。

最初は「便利なツール」だったものが、「チームの生産性を上げるツール」になり、最終的に「リモートチームをつなぐツール」になる。

コンセプトは、進化する。

コンセプトを共有しろ

コンセプトは、チーム全員が知っているべきだ。

壁に貼れ。会議で繰り返せ。新しいメンバーに伝えろ。

全員がコンセプトを理解していれば、全員が正しい判断ができる。

コンセプトがチームを速くする

コンセプトがあると、判断が速くなる。

いちいち上司に確認しなくていい。会議で議論しなくていい。

コンセプトに合うか?これだけで判断できる。

チームが、自律的に動ける。


コンセプトは、判断基準だ。

コンセプトがなければ、判断できない。コンセプトがあれば、すべての判断ができる。

コンセプトを明確にしろ。そして、共有しろ。



このような考え方で、事業開発やプロダクトづくりを支援しています。
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