「このプロダクトは、〇〇という技術を使って、〇〇という機能があります」
そう説明しても、誰も興味を持たない。
なぜか？ストーリーがないから。
人は、ストーリーで理解する
人間の脳は、ストーリーで理解するようにできている。
事実だけを羅列しても、記憶に残らない。でも、ストーリーにすると、記憶に残る。
TED Talksが人気なのは、スピーカーがストーリーを語るからだ。
Airbnbの創業ストーリー
Airbnbは、こう説明できる。
「空き部屋のマッチングプラットフォームです。ホストとゲストを繋ぎます。」
でも、誰も興味を持たない。
創業ストーリーを聞くと、違う。
「サンフランシスコでデザイン会議があった。でも、ホテルが満室で高すぎた。だから、僕たちはアパートの空き部屋にエアマットレスを敷いて、朝食付きで貸し出した。これが、Airbnbの始まりだ。」
これなら、記憶に残る。共感できる。
問題から始めろ
良いストーリーは、問題から始まる。
「〇〇という問題があった」「〇〇で困っていた」
問題があるから、人は興味を持つ。自分も同じ問題を抱えているかもしれない。
そして、その問題をどう解決したか。これが、ストーリーだ。
Dropboxの動画
Dropboxの初期MVPは、動画だった。
でも、ただの機能説明動画ではなかった。ストーリーがあった。
「ファイルを忘れた。USBメモリを忘れた。メールで送ったけど、バージョンが古い。こんな経験、ありませんか？」
問題を語る。共感を得る。
「Dropboxがあれば、どこからでもファイルにアクセスできます。」
解決策を示す。
これが、ストーリーだ。
顧客の成功ストーリー
プロダクトを売る時、スペックを語るな。顧客の成功ストーリーを語れ。
「この機能は、〇〇ができます」ではなく、
「〇〇社は、この機能を使って、売上を2倍にしました」
顧客の成功ストーリーが、最も説得力がある。
Teslaのストーリー
Teslaは、ただの電気自動車会社ではない。
Elon Muskは、こうストーリーを語る。
「人類は、持続可能なエネルギーに移行しなければならない。化石燃料は、有限だ。地球温暖化は、進んでいる。だから、僕たちは電気自動車を作る。」
壮大なストーリーだ。単なる車ではなく、人類の未来のための車だ。
これが、Teslaを特別にしている。
ストーリーの構造
良いストーリーには、構造がある。
1. 問題を示す
「こんな問題があった」
2. 解決の試み
「いろいろ試した。でも、うまくいかなかった」
3. 転機
「ある時、気づいた」
4. 解決策
「だから、これを作った」
5. 結果
「結果、こうなった」
この構造を使え。
感情を動かせ
ストーリーの力は、感情を動かすことだ。
事実だけでは、頭にしか届かない。でも、ストーリーは、心に届く。
共感、驚き、喜び、怒り。感情が動くから、記憶に残る。行動につながる。
Appleの広告
Appleの広告を見てほしい。
スペックを語らない。「このiPhoneは、〇〇プロセッサで、〇〇GBメモリで…」とは言わない。
代わりに、ストーリーを語る。
「娘の誕生日。最高の瞬間を、美しく残せた。iPhoneのカメラで。」
これが、ストーリーだ。感情が動く。
ピッチでもストーリー
投資家へのピッチでも、ストーリーが重要だ。
「市場規模は〇〇億円で、成長率は〇〇%で…」
これだけでは、興味を持たれない。
「僕の母親が、〇〇で困っていた。既存の解決策は、使いにくかった。だから、僕たちは〇〇を作った。」
ストーリーから始めろ。
ストーリーがなければ、伝わらない。
事実だけを語るな。問題を語れ。解決のプロセスを語れ。
ストーリーが、心を動かす。